本間の主観

本間の主観

モバイル広告に携わって17年目突入。思ったことをオブラード3枚に包んで・・・。大きな心で読んで下さい


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「目標は達成して当たり前なんだよ。そこからどれだけ乗せられるかがお前の価値だよ」

これは光通信時代に重田社長(当時)から直接言われた言葉です。
僕は数回しか重田社長と直接お話をしたことがないですが、重田社長がまだ地方行脚をされていた1997年に広島に来られた際、自信満々に「今月も目標達成しました!」と伝えた際に返された言葉です。
当時23歳の小僧だった僕にはこの言葉がとてもカッコ良く聞こえた。

自分で言うのもなんですが当時の光通信の目標設定って滅茶苦茶なんですよ(今は知らないですが)。根拠なんてなく成長率が全てで繁忙期・閑散期、営業日数なんて関係ない。成長してなかったら「はい、死亡」みたいな(笑)

それまでは目標って達成すればそれでいいんだと思ってた。
目標は先に書いたような形で設定されるのでかなりストレッチしたものになってて毎月「そんな数字出来る訳ないじゃん」と心の中で思い、「でもやるしかないよね」と行動してた。
それなりに高い目標だったので達成した時点で満足してた。目標達成後は惰性。
駄目だよね、こんなんじゃ。

目標は目標であってゴールではない。
そもそも仕事にゴールなんてないしね。

さぁ今年も1/3が終わり、残り8ヶ月。
やりきりませう!
加藤さんのこのブログを見て会社についてちょっと考えた。

その会社は誰のために存在するのか、という定義づけについて

僕は(全て雇われだけど)過去に3回子会社の「代表取締役社長」を拝命したことがあります。

最初は26歳の時。光通信の子会社でサイバーメディアマーケティングという会社。
親会社もイケイケ、個人的にも若くイケイケ。
しかし知識もない上に勘違いもしていた。身の丈に合わない事務所、エクセル遊びで作った事業計画書。CFの概念なんて全くなかった。赤字計画に対しても根拠なく「投資しなければ成長出来ない」一点張り。
結果、大失敗。億単位の損失を出し会社は1年も経たず解散することになった。
ここで学んだことは会社を運営するということは多くの人を巻き込んでいるということ。自分が腹切るだけでは済まない。
当時の社員には本当に迷惑を掛けた。馬鹿な上司の下に就く部下は本当に不幸だということを知った。

2回目は29歳の時。日広(現GMO NIKKO)の子会社でmobileadという会社。
事業計画はまだエクセル遊び的な要素はあれど身の丈経営(稼いだお金を投資する)をした。
独りよがりではなく会社のメンバーとも色んな議論をし始めた。ただ少しづつ知識も付き始め加藤さんや親会社と言い合ったりもした。その際たるものが管理部門との喧嘩。
子会社だったので親会社にお金を払い管理機能を任せていた(今でいうシェアードオフィス)
その役務と費用のバランスがおかしい・高い!って喧嘩し(まだまだ小僧だった)、だったらそっちでやればいい、じゃぁやってやるよ、という売り言葉に買い言葉。
当時経理担当者もいないし、僕は簿記などの資格を持っていたわけではないけどいろんな人に聞きながら勘定奉行を一人で叩いた。1年ちょっとぐらいやったと思う。
お陰で経理・財務のことはかなり詳しくなれたし日本の管理会計・財務ってよく出来てるなぁって感心した。
同時に会計と税務が同一ではない不便さも知った。
ここで学んだのは身の丈経営では機会を逃す可能性があるということ、そして色んな人に助けてもらって会社は回っているということ。
前者はインターネットバブル崩壊後ということもあり当時は正しかったのかもしれない。年商も10億を超え一定の利益を出すことは出来た。ただアクセルを踏むべきところで踏めなかったんじゃないかと後になって思った。身の丈経営という言葉を自分への言い訳にしてたんじゃないか、と。
後者は管理部門との喧嘩が正にそうで会社が回りだしてから月次で表れるコストだけを単純に見て高い・安いを判断しても意味がない。そこに至るまでのコストであったり、何より社長である僕が経理業務(実務)をやることでの事業損失という概念が完全に抜けてた。当然財務知識は必要だけど給与の高い社長が経理の実務をやってちゃいけない。新しい収益源の確保、外からお金を稼ぐことが本来の仕事だったはずだ。
当時の管理部門のみなさん、本当にご迷惑をお掛けしました。

3回目は39歳の時。D2Cの子会社でD2CRという会社。
この会社は今までと異なり設立当初から兼務として代表職に就いた。
なので当然今までとは関わり方が異なる。具体的には「いつか外れる」ということを前提に当初から後継者育成を念頭に置いてきた。
事業計画の考え方、組織の考え方、細かなところでは与信の方法などこれまで僕が学んできたことを軸に手法よりも考え方を幹部メンバーに言い続けてきた。
入り口を間違ってしまうとその後どんな手法を用いても間違えてしまう。だからこそ考え方、物事の捉え方、背景を読み解く力がとても重要。社長という役職に就くということは個人の判断が会社の判断となり今後を大きく左右するので。
あと「君たちはどうしたいの?」と質問する機会を増やした。
とはいえ言い続けても経験しないと腹落ちしないのも事実なので4月から新経営陣には適度な失敗をしながら学んでいってほしいと思う。

振り返ってみて思うのは加藤さんの言葉に置き換えると
1社目は「my company」
2社目は「our company」
3社目は「your company」
だったのかな、と。今までそんなこと考えたことなかった仮にそうならばこの3つを経験出来た僕はとてもHappyだな、と思うと同時にこれまで多くの人に迷惑を掛け、多くの人に助けてもらったんだな、思ったのでした。

ただこれはあくまで「雇われ社長」を経験した僕の意見であって「オーナー社長」にはまた違った意見があるんだろうと推測します。

余談ながら1社目と3社目は偶然にも僕の誕生日(2月1日)に設立してます。
ちょっと思ってることを。

前置きとして基本的に新興マーケットを応援してますよ、

IT業界及びベンチャーに飛び込んで成功している人ってどれくらいいるんだろ?
(あえてここでは成功の定義をしませんが)

あくまで感覚値だけどマイナーな気がする。

で、突き詰めると自己責任なんで誰が悪いって話じゃないけど、この辺りのことを提示せず
「失うものはないんだから起業すべきだ!」
「大企業に就職しても所詮歯車にしかならない」
「正社員になんの価値があるの?」
って類のことを言うのは違うと思うのですね。

それこそ射幸心を煽っているに過ぎないと思う。
誤解を恐れず書くとそういうのを煽ってる人って「無責任」以外のなにものでもない。
ま、煽っている本人は煽っていると思ってないと思うけど。

選択は個人の自由であり、強要すべきものでもないし、他を否定することでもない。


この辺りに違和感を感じる今日この頃。
タイトルの通りこの11月からD2C歴9年目に突入しました。
感想としては「もう9年かぁ」って感じ。

この9年の業務内容をざっと振り返ると
~1年間  様子見(笑)
2年目  一般(勝手)サイト取り扱い準備・開始
3年目 モバゲー事件。D2C史上最大の赤字を作る
4年目~5年目  坊主の2年間&一般サイト取り扱い急拡大。赤字を取り返す
6年目~7年半  広告事業責任者&D2CR立ち上げ
7年半~現在  経営企画室にてあんな事やこんな事
こんな感じ。

色んなことをさせてもらってるなぁ。素直にボスと関係者に感謝。

これといった決意表明はありません。
今まで通りやるべき事をわしなりにやるだけ。

あえて言うなら2015年はある程度頭にあるので2016年(2年後)に向けて何ができるか。

周りに調子の良い会社がたくさんあって焦りがないと言えば嘘だけど彼らは我々がやり切れなかった事をやった切ったからこその結果。
素直に讃えるとともに反省。
とは言え何が起こるか分からない業界。今調子が良い会社も潰れかけたこともある。
瞬間的に反省はするものの先を見据えて取り組んでいこうと思う。

個人的なスローガンをつけるならば、そうだなぁ

「匍匐(ほふく)前進!」

敬愛するサイバーエージェントの藤田さんの2009年9月期をパクってみた(笑)
完パクは良くないと思ったので「!」を付けとこう。

引き続きみなさん宜しくお願いします。


今日、複数のMTGで似たような話をしたことを備忘録にて。

事業責任者と経営層の違いって端的に言うと「どれだけ先を見通せるか」に尽きると思う。

「業績が悪くなったから極力費用を削減する」

経営層としてこの考えは間違ってない。ただ一律で削減することは間違ってる。
削減すべきところはすべきだけど未来に成長するための投資は削減すべきではない。
足し算と引き算だけで判断するのであれば誰でも出来る。それこそ小学生でも出来る。

分かりやすい例だと人材採用。

特に今は売り手市場なので同業経験者といった即戦力を採用することは難しい。
そうなると当然教育期間が必要なわけで広告業だと教育期間が終わって活動し始めたとしてもちゃんとした結果が出るまでに最低でも半年は掛かる。
ということは採用してから結果が出るまでに最低でも9ヶ月程度は掛かるという計算になる。
半年以上先の成長の為に「今」採用しないといけない。
ここで足元の業績が悪いから採用を抑えるというのは先を見通せていない、または先を見据えていないという事だと思う。

とは言え未来のことなんて誰も分からない。
どんなに優秀な経営者でも無理な話。
ただその通りになる確率を上げることは出来る。
確率を高めるには知識、経験を積むしかない。
そこに全力を注げばいい。

ただケツを持つ覚悟がないのに「未来はこうなる。だからここに投資する」って言ってる人は薄っぺらくなるので気を付けたほうが良いと思います。